Handel Festival Japan

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2015年12月16日

《イェフタ》公演における幕間オルガン演奏について

 本公演ではHFJのオルガニスト勝山雅世さんにお願いし、1幕と2幕の間でオルガン演奏をしていただくことになりました。  元々、ヘンデルにはオラトリオ上演の幕間に合奏協奏曲やオルガン協奏曲を演奏する習慣がありました。晩年になって盲目となったヘンデルはオラトリオの指揮をすることができなくなり、寂しい思いをしていたと思います(バロック時代の指揮とは、チェンバロ席やオルガン席から通奏低音を演奏しながら全体の演奏を統括することです)。  そのような状況にあって、唯一の慰めは幕間のオルガン演奏だったと思われます。盲目となっても、オルガン協奏曲であれば、楽団員にはトウッティ部分を打ち合わせしておけば、ほとんどの部分を自分の即興で演奏することができたのです。  そこで、今回の《イェフタ》公演では、ヘンデルの習慣を再現してみようと思い、1幕と2幕の間で、オルガン演奏を行います。劇場における晩年のヘンデルの姿を想像してみていただければ幸いです。

ヘンデル・フェスティバル・ジャパン実行委員長
三澤寿喜

<曲目>
ヘンデル:オルガン協奏曲作品4、第4番ヘ長調(HWV 292)より
第3楽章 Adagio ad libitum 第4楽章 Allegro

オルガニスト勝山雅世さんからのメッセージ

 当時の公演の習慣を再現、というお話しを伺ったとき、面白そう!と思いました。先生はいつも深い知識に基づき、アイディアを出され、そしてそれを実現されます。さて、私はその期待にこたえられるでしょうか?!どうぞ皆さま、当時の幕間休憩そのままに、歓談しながらリラックスしてお聴きください!

勝山雅世
<演奏者略歴>
東京芸術大学オルガン科卒業。アカンサス音楽賞受賞。同大学院古楽科修了。2002~05年、バーゼル・スコラ・カントゥルムに留学。03年オランダ・シュニットガー国際オルガンコンクール第3位入賞。10年彩の国さいたま芸術劇場の委嘱でフランス童話『ムフタール通りの魔女』をミュージカルにし演奏。13年、NHK交響楽団の定期演奏会で、ベルリオーズの《テ・デウム》のソロを演奏。オルガニスト協会会員。