私の生活するフランス、リヨンでは毎年12月8日を中心に数日間la fête des lumières 「光の祭典」というお祭りが街を挙げて開催されます。リヨンの中心街全体がイルミネーションで包まれ、ものすごい数の観光客で溢れます。
作品の中心は街の広場、カテドラル、市庁舎といった歴史的建造物で、作品の大きさも半端なものではありません。ただのライトアップではなく物語が投影されるものもあります。もちろん街全体所々にあるわけですからその間は通行止めになり、夕方からメトロ以外の交通機関もストップ、かなりの規模の催しです。こんな大規模な作品をどうやって想像するのだろうかと毎年感心しながら見て歩きます。
ヘンデルの劇作品もどれも長時間の大作です。ベルシャザルは、ヘンデルがジェネンズの1幕の台本を受け取りすぐに作曲に取りかかり、早く続きを書くよう要求したほど気に入ったそうです。そのようなヘンデルの想像力を掻き立てた作品の全体像を見るのを、そして指揮者がどのようなアイデアでそれに応えようとするのか、今から楽しみにしています。
|