Handel Festival Japan

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2020年1月14日

出演者からのメッセージ(3)小藤洋平(キャノンズ・コンサート室内合唱団:バス)

作品によっては劇中で様々な役を受け持つ合唱ですが、今回は常にイスラエル人を担当することになります。ヨシュアに率いられ、戦いに赴く役回りで、その音楽は圧倒的な勇壮さを歌います。

そしてそれだけではなく、時にひそやかに奇跡を伝え、時に流麗に恵みに感謝します。例えば51番のカレブのアリアの後では、安息の地を得られることへの賛美を、老いた長とともに歌います(ここはイスラエル人の中でも「ユダ族の合唱」と指定されています)。そこには長い艱難辛苦の後に、求めていたものがやっと得られるという感情が溢れています。

一例を挙げただけですが、この他にもヘンデルの音楽は変化に富んでいて、「愛国的」「軍国的」という言葉からは想像できないような豊かさを持っています。毎年、「このオラトリオはもしかしたらもう二度と歌う機会はないかもしれない」という気持ちで準備しています。一期一会のこの機会を、皆様と楽しみたいと思います。